インドの預言者アナンド君:2024年アジアブロックチェーンサミットで語ったこと
2024年8月6日から8日まで台湾で開催されたアジアブロックチェーンサミットには、台湾のデジタル担当大臣であるオードリー・タン氏、Ethereumの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏、米国証券取引委員会(SEC)委員のヘスター・ピアース氏をはじめとする350名以上の専門家が登壇し、Web3、AI、ブロックチェーン技術といった未来の技術革新に焦点を当てた議論が展開されました。
そんな中、インドのヴェーダ占星術の研究者として未来を予測し続けているアヴィギャ・アナンド氏(以下アナンド君)も、占星術が技術の発展や世界情勢に与える影響について語る講演を行いました。
また、台湾は古くから占術と深い関わりがあり、風水や易経、紫微斗数、四柱推命、手相、顔相占いといった占術が伝統文化や日常生活に根付いています。こうした占術は、個人の運勢や結婚、仕事など重要なライフイベントの計画に活用されています。
この記事では、アナンド君がこの台湾で行われたアジアブロックチェーンサミットで何を話したのか、その内容を紹介します。
アナンド君とは何者か
アナンド君は、インド占星術を駆使し、世界的に注目される若き占星術の研究者です。特に、COVID-19パンデミックや金融市場の予測を的中させたことで一躍有名になりました。
彼は14〜15歳という若さで、占星術に加えて国際情勢や経済、投資に対する鋭い洞察を持ち、その予言の説得力を高めています。
Covid-19パンデミックの予言
アナンド君が注目を浴びるきっかけとなったのは、2019年に発表したCOVID-19パンデミックの預言です。彼はインドに5000年前から伝わるヴェーダ占星術を用いて、2020年に世界的なパンデミックが発生することを半年前に予測し、この予言が見事に的中しました。YouTubeでのこの予言動画が話題となり、彼の影響力は一気に拡大しました。
ビットコインと金融バブル崩壊の予測
2021年9月には、ビットコイン(仮想通貨、暗号資産)を含む金融市場のバブル崩壊も予測しました。彼は「11月に大きな調整が入る」と警告し、実際にその時期に市場は大きな崩壊を見せました。この予測も的中し、彼の信頼性がさらに強固なものとなりました。
イスラエル攻撃の正確な予言
2023年10月、アナンド君はイスラエルへのテロ攻撃(偽旗作戦とも言われますが)を予測しました。彼は、攻撃の3日前にYouTubeでビデオを公開し、攻撃の場所や時期を具体的に言及しました。
ビデオでは、攻撃の規模が9.11に匹敵すると予告し、実際に2023年10月7日に最大のテロ攻撃が発生しました。この予言は多くの人々を驚かせ、アナンド君のビデオは200万回以上再生されました。
世論への影響とフォロワーの増加
アナンド君の預言は、85%が指定された時間枠内に現実化し、世界中で大きな議論を巻き起こしました。
また、COVID-19パンデミックの預言動画についてはソーシャルメディアで1億回以上再生され、占星術に関する最も視聴された動画の一つとなっています。
この影響力により、彼は占星術の世界的な認識を変え、多くの人々の支持を得ています。
木星と土星の「グレート・コンジャンクション」の重要性
まず始めにアナンド君は、2020年に起こった「グレート・コンジャンクション」が人類に与える影響について説明しました。このサイクルは、太陽系で最も大きく、最も軌道が遅い惑星である木星と土星が約20年ごとに接近する際に発生します。
木星は12年、土星は30年で太陽を一周するため、このサイクルは約20年ごとに発生します。そして2020年の接近は800年以上で最も近いものであったため、その影響力が特に大きかったと彼は述べています。
彼は、この接近が世界的な変革の兆しであり、歴史上、技術革新や新たなイデオロギーの誕生と深く関係してきたと述べています。
2020年には、世界的なロックダウンや経済への打撃、そして技術の急速な普及が見られました。アナンド君はこれらの出来事が、このグレート・コンジャンクションによる影響の一環であると結論づけています。
※ヴェーダ占星術では木星と土星の合(重なり)を特に地球に与える影響が大きいことから、その現象を「グレートコンジャンクション」と呼びます。
歴史を動かす天体の影響
アナンド君は、過去1000年間に起こった「グレート・コンジャンクション(木星と土星の大合)」が社会や経済に大きな影響を与えてきた具体的な例を紹介しました。
1206年:モンゴル帝国の急速な勢力を拡大。当時のインドや中国などの経済大国が大きな打撃を受けました。
1345年:1345年のグレート・コンジャンクションの2年後、黒死病がヨーロッパで大流行し、ヨーロッパ人口の30〜60%が失われました。
1603年と1623年:株式市場や奴隷貿易、砂糖の発明などが急速に発展しました。また、ヨーロッパの植民地政策が世界に広がるなど、社会経済的に大きな変化が起こった時期でもあります。
1921年:1921年のグレート・コンジャンクションの翌年にはソビエト連邦が誕生し、同時期に中国共産党も設立されました。この時期は世界的な政治革命と社会変革の時期であり、アメリカでも経済バブルが始まりました。
技術革命と社会の変化
アナンド君は、技術の発展が社会にどのように影響を与えたかについて、特に1940年代以降の進展に焦点を当てて語りました。彼は、技術の普及がどのように急速に進み、社会の構造や人々の生活を根本的に変革してきたかを強調しています。
1940年代には自動車革命が急速に進展し、同時に第二次世界大戦が勃発しました。この戦争は、木星と土星のグレート・コンジャンクションの2年以内に発生し、これまでで最も致命的で問題の多い戦争でしたが、同時に新しい技術の数々も誕生しました。自動車の普及はその代表的な例であり、社会全体に大きな変革をもたらしました。
その後、1960年代には半導体革命が起こり、次に1980年代にはインターネットが急速に普及しました。そして2000年代にはWeb 2.0が登場し、インターネットを基盤とした新しいビジネスや社会の仕組みが広まりました。
今回のグレートコンジャンクションの2020年にはWeb 3.0が普及し、ブロックチェーン技術を活用したデジタル経済の形成が進んでいます。これらの技術革新は、どれも短期間で評価が急速に進み、社会に深い影響を与えたのです。
「発明はもっと早く行われたのでは?」という疑問について、アナンド君は、発明そのものよりも技術の評価と普及が急速に進む時期こそが、社会や経済に大きな影響を与えると述べました。
たとえば、2020年以降、人工知能やブロックチェーン関連企業が急速に成長し、その技術の評価が3~4年の間に飛躍的に進んだことを指摘しています。これは、技術が適切な時期に普及することで、社会全体に多大な影響をもたらすという点で、非常に重要な現象です。
一方で、科学的・合理的な立場からは、「なぜ天体の動きが技術の普及や人間の行動に影響を与えるのか」という疑問が生じるかもしれません。
アナンド君は、ヴェーダ占星術の立場から、天体が人間の思考や行動に影響を与えるとする仮説について説明しています。たとえば、月の動きが感情に影響を与えるように、天体の位置も人間の行動や社会的な出来事に影響を与えているとしています。
2020年から始まる大きな変革期
2020年は、800年ぶりに最も近い木星と土星の接近があった年です。アナンド君は、このグレート・コンジャンクションがCOVID-19パンデミックや経済の急速な下降、そして技術の急速な発展を引き起こしたと述べています。
特に、2020年にはブロックチェーン技術やWeb 3.0が急速に普及し、世界の技術的進展に大きな影響を与えたとされています。
しかし、この変革期には、優れたイノベーションが見られる一方で、新しい価値観への反動も生まれ、人々の間に欲や恐怖が渦巻くことも予測されています。
彼は「何も起こらない数十年があるが、数週間で数十年分の出来事が起こることもある」という言葉を引用し、今まさに私たちはそのような時代に生きていると述べました。
「最も重要なこととして、今日皆さんに伝えたいのは、もちろん議論の余地がありますが、2020年から始まる次の20年間が、少なくとも400年間にわたって世界に影響を与えるということです。
この20年間に私たち人間が行うことは、次の400年間に非常に大きな影響を与えます。人類として、社会の福祉のための発明を行い、機会を生かしつつも、リスクについても意識しなければなりません。これは単なる一時的な出来事ではなく、少なくとも400年間影響を及ぼすものであり、私たちは毎日それを目の当たりにしているのです。」
次に起こる技術バブルの予兆
そしてアナンド君は、これから先の予測について話を続けました。
「今、世界は大変革の岐路に立っており、これまでの1000年間でこれほど重要な時期はありません。木星と土星が800年ぶりに接近した2020年のグレート・コンジャンクションはその象徴です。この時代には大きな技術革新が起こる一方、技術バブルのリスクも高まります。」
私たちはよく「バブル」について話しますが、現在の分析システムでは、バブルがいつ始まり、いつ終わるのかを見極めることができません。しかし、占星術は経済的なバブルや価値バブルがどこで始まり、どこで終わるかを識別するためのガイドラインを提供することが可能です。
特に、発明から市場への普及に時間差がある場合、バブルが形成されやすく、そのタイミングは木星と土星のサイクルと一致することが多いとしています。歴史的に見ると、1637年のチューリップ狂騒のように、人々は何かに過剰に夢中になることがあります。
「次の20年間に起こると私が信じていることは、まず一つか二つのバブルを目にすることであり、その後、2030年以降、これらの技術が真の市場成熟に向かうことです。
そして2040年には、1200年ぶりの重要な惑星の配列が訪れ、その年は技術にとって最も大きな転換点になると予測しています。
宇宙旅行は今よりもずっと一般的になるでしょう。ブロックチェーンは人類の発展と産業経済のほぼすべての分野に革命を起こし、人工知能は今日と同じように、すべての人の生活を変えるでしょう。」
ブロックチェーンの可能性
また一方では、一部の企業や権力者が人々の情報や思考を資本化し、コントロールすることで利益を得ようとする動きが強まるとアナンド君は警告しています。
これらのネガティブな出来事は今後数年で非常に速く起こるでしょう。しかし、私たちがデジタル技術の最前線にいることで、これを解決し、社会に害を与えるのではなく、社会のために技術を発明し利用する責任があると彼は強調しました。
ブロックチェーンに関連する革命は、権力の集中を一箇所に制限するのではなく、それを社会全体に分散させることで、社会をより幸福で素晴らしい場所にするためのものだと信じていると、アナンド君は語りました。
未来をどう切り開くかは、今この時代に生きる私たち次第であり、次の20年間での行動が、次の400年にわたる人類の進路を決定づけるとしています。
最後にアナンド君は、有名なヴェーダの祈り「ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド」からの一節で、その講演を締めくくりました。
マントラの意味
Asato Ma Sadgamaya, Tamaso Ma Jyotirgamaya, Mrityor Ma Amritamgamaya:
「偽りから真実、暗闇から光へ、死から不死へと導いてください」
次の記事では、Q&Aで語られたアナンド君の日常生活、預言のインスピレーション、瞑想やマントラの効果からカルマの法則について、そして2025年についても掘り下げるよん♪
参照:
・Planetary Alignment: What Is It? When Is the Next Planetary Alignment?
・By Jove! Saturn pairs up with Jupiter to create “Christmas Star” on winter solstice
・https://youtu.be/eQjyhn_yYl0?si=B1PVIAY2n6ZSNCt8